こんにちは!
木森なな(@kimorinana)です。
久しぶりにジブリの『風の谷のナウシカ』をみました。
見るのは数回目なのですが、じっくり見るのは意外とはじめてかもしれない。
ジブリ好きを公言している私ですが、ナウシカはそんなに好きになりきれないのです。
いや、好きではあるのだけれどもナウシカみたいな女性になりたい!って思ったりもするのだけれど釈然としない部分もある。
振り返りながら感想をまとめてみたいと思います。
風の谷のナウシカ あらすじ
木々を愛で虫と語り風をまねく鳥の人…
かつて人類は自然を征服し繁栄を極めた。
だが「火の七日間」と呼ばれる大戦争で、栄華を誇った産業文明は崩壊した。
それからおよそ1000年、わずかに生き残った人類は、蟲と瘴気の森「腐海」に征服されようとしていた。
風に乗り、蟲と心を通わせ、自然とともに生きる少女ナウシカ。
人間同士の争いに巻き込まれながらも、たった一人の力でこの未来の地球を救うために立ち上がる。
あふれるやさしさに輝いたナウシカの愛と勇気…
DVD裏の解説より
…とのこと。
まず、世界観がすごく作り込まれていますよね。
SFの世界なので設定がすごくたくさんあって、まずそこを理解するだけでも大変。
他のジブリ作品に比べて、観るのに意気込んでしまうのは世界観が作り込まれすぎた大作だからなのかもしれない。
例えばスターウォーズも、大作すぎてなかなか足を踏み入れられない。
観ればハマる気もするのだけれど…。
風の谷のナウシカ 感想
はい、というわけで感想書きます。
ジブリファンって結構女性が多いと思うのだけれど、ナウシカに限っては男性のほうが好きな人が多い気がする。
というのも、この3つの要素が起因していると思う。
- 理想の女性すぎるナウシカの存在
- 蟲のリアリティある描写
- 戦闘機などのメカが多数登場
こういう視点もありつつ感じたことをまとめていきます。
ナウシカが理想の女性すぎる
こんな女性…いないよ!って思うほど、ナウシカが素敵すぎる。
まず、谷の人々に優しく接して誰からも愛されている。
そして自然を愛し、自分たちを脅かそうとしている蟲までも包み込む心の広さ。
勇敢な行動力。
人の上に立つものとしての適切な命令。なんとも頼もしいお姿。
まさに、強くて勇気があってすばらしい。
あと胸が大きい(小声)
その人間力の高さに誰もが慕っている。
ああ〜ナウシカになりた〜〜い。
でも、自己犠牲の心がナウシカの中にあってつらい。
自分のことをもっと大切にしてあげて…って思っちゃった。
ナウシカを「辛かったね、がんばったね」って抱きしめてあげたい。
まだ若い女の子に全てを任しすぎだよ、谷の人…。
まあだからこそストーリーは進んでいくわけなのですが。
蟲こわい
ジブリ好きを公言している私が「風の谷のナウシカ」を好きになりきれない理由のひとつは蟲がめちゃくちゃ出てくるところ。
ジブリアニメーションによる、繊細な細かい描写によって命を吹き込まれた王蟲やいろんな蟲たちは、超こわい…!
ゴキブリとか心の底から無理だし、蚊とか心の底からいなくなれ…って思ってるタイプの私は、蚊を殺した途端に王蟲の怒りを買って赤く光りながら私のもとに大軍で現れるのかな…とか想像したら鳥肌。
あの世界にいたら絶対に私はクシャナ側だよ。
気持ち悪いもん…焼き払いたくなるよぉ。
あの気持ち悪さを描けるアニメーションすごい…とも思う。
とはいえ、ナウシカの思想が美しすぎて自分が責められてる気持ちにもなる。
ごめんね。
虫さんたち何にも悪いことしてないのにね。殺そうとしてごめんね…。
戦争は恐怖によって生まれる
自分たちの世界を脅かす蟲たちがいて、それをなんとかしなければいけない状況にも関わらず、争いをしているところが本当に人間の醜さを現していますよね。
蟲たちの恐怖が、人間の強い思想を生み、その思想の食い違いが争いになる。悲し…。
宮崎駿さんは戦闘機マニアのようですので、戦争に登場するメカは本当に細かく丁寧に作り込まれてアニメーションになっているなぁと思いますね。
メカを書きたいからこういうシーンを書いたのかな?とも思いました。(絶対それだけではないけれど)
戦争ってある意味、人間らしさもあると思います。
戦争をやめるために「世界平和」ってよく言われるけれど、最近それって違うなぁって感じはじめました。
「みんなと仲良くしましょう」「話せば分かり合える」なんてよく言うけれど、そんなのは絶対的に嘘だと思うし、仲良くできない人も分かり合えない人もいるって20年ちょっと生きてきてわかった。
逆にそんな綺麗ごとを言っているから戦争が起きるんだと思う。
「みんなと仲良くしましょう」という思想から外れてしまった人やうまく溶け込めない人を排除しようとするからいけないと思う。
自分と思想が違う人を、違うまま受け入れて、「そういう人もいる」と認められたら、それでいい。
別に仲良くする必要もない。
そういう思想もあるんだということを認めて、それぞれが楽しくやればいいじゃん。
まぁ、戦争に行く着くということは、思想によって生まれた目標みたいなものがあって、そのために異なる思想が邪魔になるから…なんだろうけども。
ナウシカもそうだよね。
「蟲と共存しながら生きたい」「蟲を殺して人間の世界を取り戻したい」という別の思想があるから対立が起きる。
この物語ではナウシカが正しいように描かれているけれど、どっちも正しいよね。
生きてきた環境によって、どの思いに行き着くか全く変わると思うし。
あ、わかった。
『風の谷のナウシカ』を心から好きになれない理由がこれだったんだ。
ナウシカは心が綺麗だから、ダークサイドの気持ちを理解しようとしてない。
多分自分がダークサイド側に共感してしまっているから、見ててモヤモヤしちゃう。
でも、ナウシカは誰からも愛されている素晴らしい人間として描かれているから余計にモヤモヤする。
クラスの隅にいる歪んだ思想を持った貧乳の女が、可愛くて誰からも愛されて思いやりのある人間力が高い巨乳の女に対して、心の底で憎んでるやつだ。(乳の大きさにどこまでもこだわる私)
彼氏に絶対紹介したくないタイプの女だ!
だって、完璧すぎるから。
できるなら私もナウシカみたいな女になりたい。
あ〜。私、ジブリ好きを公言しているのに…。
こんな悲しい結論に行き着くなんて。
結局私はダークサイド側に共感しちゃうんだよ…。
あ、でも魔女の宅急便のキキは好き。
すんごい人間らしいんだもの、あの子。
なおかつ、女子のめんどくささとか思春期の不安定な心とか凄くわかる。
それでいて応援できる。プラスの気持ちに昇華してくれる!
やっぱ登場人物には憧れる「長所」だけじゃなくて、共感できる「短所」もあったほうがいいなあ。
でも短所を見ることで安心して共感して好きになっちゃう私ってなんかやだなあ。
もっと清らかな美しい長所まみれの人間になりたい(笑)
はあ、ちょっとドロドロしたコンプレックスにまみれているような映画でもみるかぁ(涙)
では、また!
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